プロポリスとは

プロポリス
■プロポリスの歴史
プロポリスに関する記述は、3000年前の古代エジプト時代にまで遡ります。
当時のエジプト人は「肉体さえ保存されていれば、人間は何度でも蘇る」と信じており、ミイラを作る際に 肉体を腐敗させないための必要不可欠な物質としてプロポリスを使用していたと推測されています。

また、古代ギリシャからもその効用は知られておりましたが、それ以降の18~19世紀にかけては幅広く使用されました。

イギリスと南アフリカのボーア戦争では、ワセリンにアルコール抽出のプロポリス液を加えプロポリス ワセリンとして、多方面に使われるなど、人々の生活の中に当たり前のように存在してきました。
しかし、その後の西洋医学の発達特にペニシリン等の抗生剤の開発によって、その存在は忘れられていました 。


■プロポリスとはどんな物質?
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プロポリスは、ミツバチが樹木の芽、樹液・樹皮などから摂取した物質に唾液などの分泌物を混ぜて加工し、蜂の巣の隙間を 塞ぐために作り出す物質です。ミツバチはこの物質を巣の中に塗り込めて、バクテリアやウイルスなど有害な微生物から巣やミツバチ自身を守っているのです。
プロポリスの語源はギリシャ語でプロは「前」ポリスは「都市」すなわち「都市=蜂の巣」の前に あって、都市全体を守るという意味です。古代エジプト、ギリシャ・ローマ時代にはプロポリスは神々に 捧げられ、又、王侯貴族専用の食べ物として文献にも記されており、2000年以上もの時を超えて現代まで 連綿と受け継がれてきたのはプロポリスの効能が確かなものであるという証明と言えるのではないでしょうか。
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■プロポリスの成分
プロポリスとは、4,000万年以上も昔からミツバチが樹皮や木の芽、つぼみなどから集めた樹脂や花粉を 自分の唾液や蜜ろうと混ぜ合せて作ってきた、にかわ状の物質です。色は、黄緑色から暗褐色のものまで様々で、温度が高くなると粘性が高くなります。 また、その採取される地域、時期によって含有成分も大きく異なります。
ミツバチがプロポリスを作るために使う主な植物は、ユーカリ、ポプラ、柳、モミ、トドマツ、カラマツ、 アカマツ、杉、桂、トチノキ、桜、カバ、カシなどです。

元々プロポリスは、ハチの巣にできた隙間や穴を埋めるために補修剤として使われていました。 しかし、この揮発性成分は外からの侵入者や風雨から巣を守り、バクテリアなど病原菌が繁殖しないように 防ぐ役目も果たしていたのです。
ネズミや蛇がハチの子を狙ってミツバチの巣を襲うことがありますが、ミツバチはこれらの敵を毒を使って 殺します。その死骸は通常巣の外に運び出されますが、大きすぎて外に出せないものはミツバチが プロポリスを使って塗り固めてしまい、その死骸は腐ることもなく長い時間をかけて無菌のまま保たれて、 やがてミイラになってしまうそうです。

ハチが生き延びるために自然に選択した物質が、フラボノイドやアミノ酸、酵素類の天然成分を豊富に含んでいたというのは、長い年月を経て得られた知恵でした。

この組成を分析してみると、ニカワやヤニの樹脂成分が50-55%、次いで蜜ロウ30%、精油などの油分8-10%、花粉5%と、ミネラルやその他の有機物がおよそ5%となっています。さらにプロポリスを細かく分析すると、構成物質の多さに驚かされます。
約20~40種ものフラボノイド、人体に必要な必須アミノ酸全てを含む20種類のアミノ酸、テルペノイド、多糖類有機酸、カルシウム、亜鉛やセレニウムなどのミネラル、ビタミンも多種で、現在までに300近くの成分が報告されています。

プロポリスの最大の特徴は、人間の体内で産生することのできないフラボノイドを極めて多く含んでいる ところです。「ポリフェノールが健康にいい」とワインを飲む方が多くなりましたが、ポリフェノールも多く の植物に含まれる物質の総称です。これにはいろいろな種類があり、その一つがフラボノイド類なのです。
お茶に含まれるタンニンもフラボノイド類なのです。プロポリスには数多くの有効成分が含まれており、 その中で最も注目されているのが、フラボノイドと総称されているものです。フラボノイドとはクロロフィルやカロチノイドのような一群の植物色素の総称です。

フラボノールやフラバノンなど2,000種類の物質があります。プロポリスのフラボノイド量は、赤ワインに 比べて10倍以上も多いので「フラボノイドの宝庫」とも言われるのです。
また、人間の血液成分は、27種類の成分から構成されていると言われますが、そのうちプロポリスの中には、なんと23種類もの成分が含まれているのが確認されています。